小学生の頃、学校から帰宅すると居間にあるテレビの前に座って時代劇を見る婆ちゃんの後ろ側に座り、その後に始まるヒーローもののテレビ番組の開始を待ちながら 一緒に時代劇を視聴する~みたいな事をしていたので、当時の私は時代劇に関しては相当な種類を観てきた子供だったのだと思います。
それが水戸黄門だったのか、遠山の金だったのか、暴れん坊将軍だったのか、隠密同心だったのか、必殺シリーズだったのか…は忘れてしまいましたが、悪徳商人が悪代官に袖の下を渡すシーンが妙に印象に残っています。
設定としては周囲が静まり返った夜の悪代官宅。
数本の蝋燭による薄暗い明かりの下で、酒をチビチビやる悪代官と悪徳商人(ここでは越後屋としましょう)。
越後屋は自身が展開する事業において、役所の便宜をはかってもらう代わりにと、紫色の風呂敷に包まれた袖の下を渡します。
入っているのは山吹色に輝く小判。
そこであの名台詞が飛び出します。
「越後屋、お主も悪よのう…くっくっく。」
「いえいえ、お代官様ほどではございません。」
そんなやりとりをリアルに再現…というよりも、悪代官と越後屋の関係性、そして袖の下の意味を理解する粋な大人に、うってつけの贈り物となりうるポテンシャルを秘めたお菓子、それが山吹色のお菓子です。
まずは山吹色のお菓子のパッケージですが、これが凝ってるんです。
紫ぼかしの風呂敷をイメージした包装紙、そこには山吹色のお菓子という印字がなされ、受け取る側も「ん、これは普通のお菓子じゃないな?」と、きっと普段とは違う雰囲気を感じられることでしょう。
その包装紙に包まれているのは、これまた漆塗りの重箱を思わせる高級感あふれる箱、そこにも金色の文字で山吹色のお菓子と書かれています。
箱を開けると出てくるのがコレですよ。
山吹色のお菓子
「こちらの望みはお分かりですね?」
と、詳しい説明は不要でしょう?と、暗黙の了解を表したかのような見栄え…これはインスタ映えしそう。
束ねられた小判を思わせるビジュアルに心が揺さぶられます。(笑)
このパッケージングこそが、この商品 最大のポイントなのでしょうね。結構なインパクトだもの。
山吹色のお菓子を構成する小判の束ですが、実際はこのようになっております。
私も購入する前は、小判型のお菓子が何枚か積み重なっていて、それを紙でまとめたものなのかな?なんて思っていたのですが、実際は半透明のプラスチックケースの内側から薄い金色の紙を貼りつけたものです。
これが9個入っています。
小判の中から現れるのは、小さなダックワーズ。しかも黒ゴマクリームという、ゴマすり、そして腹黒さ連想させるチョイスは流石としか言えません。
味は普通に美味しいです。美味しいですが これをお菓子単体の価値で考えると、コスパは良くないという結論になります。というか、仮に自分用としてお菓子だけを楽しむとしたら最悪クラスかも知れません。(笑)
でも前述の通り 山吹色のお菓子で狙うのはそこじゃないんです。洒落が通じる大人がコレを受け取った時に感じるであろう心の高揚感、これこそが山吹色のお菓子の価値なのだと断言しましょう。そういう意味での総合的なコスパは、もしかしたら上々なのかも知れません。
なので、先方にお渡しする際には、どうか雰囲気作り、そしてセリフにもこだわってみてください。
腰は低めに、渡すのは下から、上目遣いでニヤリとした口元がポイントとなるでしょう。セリフは
「お代官様の大好物にございます。」
とか
「少々重たいお菓子にございます。」
とかですかね。
その場で開封したお相手から「お主もワルよのう」が引き出せれば それは心が通じたこととなり、双方の関係はより強固なものとなるでしょう。
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